HAIR'z交換日記

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何もない

金さえあればなんでも手に入る

 

金をばら撒けば女は寄ってくる

 

貧しいところへ金を落とせばそれなりの名誉だって手に入る

 

どこへだって行けるしやりたいことがやれる

 

金さえあればなんでも手に入る

 

そんな俺に欲しいものなんてのは何ひとつなかった

 

そんな空虚な自分を映すようで俺は夜の公園を散歩するのがどことなくなく好きだった。

 

(ん?こんな夜中に女子高生が1人で何やってんだ)

 

『おい、こんな時間に1人じゃ危ないだろ。さっさと帰れ』

 

「おじさんも1人で暇そーじゃん!ねぇ、あたしとあそぼーよっ」

 

(ふんっ、援助交際ってやつか…こんな青臭いガキ好みじゃないが確かに暇だ。時間潰しくらいにはなるか)

 

ーー2時間後ーー

 

「とーなりどおし あーなーたーと あーたしさくらんぼー♪」

 

(……俺はなにをやっているんだ?)

 

「ねぇ、おじさんもなんか歌おうよー!疲れちゃったよ」

 

『遊ぶって…カラオケのことだったのか?」

 

「ん?もしかしておじさんカラオケ苦手?ごめんねー でもこんな時間じゃカラオケくらいしか開いてないからなー」

 

『いや、そういうことじゃないんだが…まあいい』

 

青臭いガキは好みじゃないが純粋無垢な女は嫌いじゃない。俺はもっと彼女のことを知りたいと思った。

 

『お前、なんであんな時間に1人で公園なんかにいたんだ?』

 

「あー…実はわたし最近まで病気で入院してたんだよね。それでやっと退院できたからつい嬉しくて外に飛び出してみたんだけど、案外やることなくてさ…それで公園でぼーっとしてたらおじさんに話しかけられたから遊びに誘ったってわけ!」

 

『それでって…おれが悪いやつだったらどうするんだ!!」

 

見ず知らずのガキがどうなろうがどうでもいいはずなのに、俺は声を荒らげてしまった

 

「!? そんな怒んないでよ、おじさん悪いやつじゃないって、眼見ればわかるよ。ってか悪いやつって他に言い方ないの?笑」

 

眼を見ればって、こんなガキになにがわかるんだ…でも不思議と悪い気はしなかった

 

『じゃあ今度は俺が大人の遊び方ってやつを教えてやるよ』

 

「え、わたしのこと口説いてんの?笑

まあ、おじさん友達いなそうだしまた遊んであげてもいいよっ」

 

素直に嬉しかった。また彼女に会えることもそうだが、頬を少し朱らめ少し女の顔になっていたことが嬉しかった。

 

ーー2日後ーー

 

あの公園で待ち合わせをし、ブランド物の服を買い、街中を見渡せるビルの最上階にある高級レストランへ行った。

 

『この店はドレスコードがあるからな、その服はついでだ。やるよ。けどあんまり騒がしくする……』

 

「えぇー!!なにここスゴイ!高い!高いよ!

うわぁぁ何これおいしい!こんなの食べたことないよぉぉぉ!!」

 

(はぁ…やっぱり連れてくるべきじゃなかったか)

 

「おじさん!ありがとっ」

 

『こんなに騒がしくするようじゃあもう連れてこれないけどな』

 

「ぇ!ごめんなさい!静かにする、静かにするからぁ〜」

 

彼女の笑顔があまりに眩しくて少し意地の悪いことを言うしか自分の平静を保つ手段がなかった

 

そうして何度も何度も彼女と色んなところへ出かけ色んなものを食べ色んなことをして遊んで色んな表情を見た

 

俺に欲しいものができた

 

それは大金を積んでも手に入れることができない

 

なにものにも染まらない、まっさらな太陽だった

 

 

ーー3ヶ月後ーー

 

「じゃあね、おじさん!また明日公園でね」

 

『ああ、気をつけてな』

 

今度はどこへ行こうか、そろそろ親に挨拶するべきなのか、そもそも彼女は俺のことをどう思っているのか

 

色んな悩みがあったがそんなことどうでもよくなるくらいに毎日が楽しみだった

 

だが次の日彼女は公園へは来なかった

 

ーー1週間後ーー

 

あの日から毎日公園へ行っているが彼女は来ない

何かあったのではないかと心配になるが彼女の家も連絡先も何も知らなかった俺は、ただあの公園へ行くしかなかった。

 

(今日も来ないか、彼氏でもできやがったのか?)

 

せめてそうであってくれと思いながら公園を後にしようとした時

 

「あの、もしかしてあなたがミライと遊んでくださっていたおじさんですか?」

 

そこには彼女そっくりな品のある女性が立っていた。ミライという名前は初めて聞くが写真なんか見せられなくてもそれが彼女のことで、ここにいるのが彼女の母親だとすぐに分かった。

 

「これ、ミライに渡してって頼まれて…遅くなってごめんなさい。けど絶対最後まで見てあげてください」

 

そう言うと1枚のDVDを渡して母親は去っていった。

 

DVDには病室のベッドで照れ臭そうにする彼女が映っていた

 

「おじさん、えっとなにから話せばいいかわからないんだけど…とりあえず ごめんなさい」

 

「わたし嘘ついてた。」

 

「初めて公園で会った日、わたしもう死んでもいいやってどうでもよくなっておじさんに声かけたんだ」

 

「わたしガンで入院しててずっと治療してたけど、

いろんなとこに転移して、お医者さんからはもう治らないから薬で延命するしかないだろうって言われてたんだ」

 

「だから、ショックで飛び出して1人であの公園にいた」

 

「それで、どうせ死ぬなら最後くらい、いーっぱい遊んでやろうって思っておじさんを利用してたってわけ。ごめんね」

 

「でも、おじさんと遊んでるうちにもっと長生きしてもっともっとおじさんと居たかったって思っちゃった」

 

「けど、もう無理みたい。今日公園行けそうにないや…ごめんね」

 

「って、謝ってばっかだと暗くなっちゃうね!まあ、要は楽しかったよってこと!ありがとう!!じゃねっ」

 

彼女はずっと泣きそうだった。ずっと泣きそうだったがずっと笑顔だった。

 

彼女は最後まで俺の太陽だった。

 

 

 

金をばら撒けば女は寄ってくる

 

貧しいところへ金を落とせばそれなりの名誉だって手に入る

 

どこへだって行けるしやりたいことがやれる

 

金さえあればなんでも手に入る

 

そんな俺に欲しいものなんてのは何ひとつなかった

 

彼女がいない今

 

欲しいものなんて何もない

 

 

 

 

 

 

 

ということで

こんちくわ。りゅーまです。

今欲しいものは特にないですね。強いて言えば不労所得くらいですか。たんまりとね。

けど最近思うのは欲がないってよくないですね。

ごめんなさい座布団5枚頂きましたけども。

欲がなかったら何にしてもやる気が起きないですからね。運命を変えるバチッとしたことに出会って強欲魔神になりたいと考える俺です。

 

 

じゃあ次は、ねずみくんで。

お題は「LoLで自分が得意なレーンと不得意なレーンまた、何故得意なのかなぜ不得意なのか、得意なレーンでも不得意なところはどこか不得意なレーンでもこれはできるぞってことはあるのか。その他書きながら思いついたことがあれば随時どうぞ」って感じです。さっさと書きな。